妊娠・出産に関する本たち
本棚の整理を機に、妊娠中に読んでいた妊娠・出産関連の本をまとめてみた。
初めてのことだったので、とても不安でネットでも色々と検索していたのだけれど、ネットだと自分のみたい情報だけしかみない、信用していいのか怪しい情報も多い、際限なくリンクを踏んでしまうスパイラルに落ち込むので、書籍が手元にあるのはやっぱり安心だった。電子書籍になっているものは、通勤中に読むことも多かった。
病院や自治体でも色んな冊子が配られるけど、結構読みづらかったり、貰える時期もこちらの知りたいタイミングとずれていたりするので、やっぱり自分で本を買ってしまうんだよなあ…
長いので、ジャンル別に紹介。
1. 医療系(医療従事者による著書)
1-1. 宋美玄『産婦人科医ママの妊娠・出産パーフェクトBOOK』
新装版 産婦人科医ママの妊娠・出産パーフェクトBOOK (専門家ママ・パパの本)
- 作者: 宋美玄
- 出版社/メーカー: 内外出版社
- 発売日: 2018/03/15
- メディア: 単行本
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もし、初めて妊娠したという方に一冊おすすめするとしたらこれ。
体の変化について知りたいこと気になることが網羅されている。
末尾の番外編「妊娠カレンダー」のページを確認するのが毎週の楽しみだった。
1-2. 荻田和秀『嫁ハンをいたわってやりたいダンナのための妊娠出産読本』
嫁ハンをいたわってやりたい ダンナのための妊娠出産読本 (講談社+α新書)
- 作者: 荻田和秀
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/10/21
- メディア: 新書
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鈴ノ木ユウ『コウノドリ』の主人公のモデルとなった男性産婦人科医が、軽妙な語り口で妊娠出産を男性に向けて説明する。もちろん女性にも参考になる。
我が家の場合は、私がまず読み、夫には内容をかいつまんで話したところ、「米国の産婦人科の教科書では、つわりのときは、『ポテトチップスとコーラで乗り切れ!』と書かれている」というところだけ印象に残ったのか、やたらとポテトチップスを買ってくるようになった。
1-3. 森戸やすみ『孫育てでもう悩まない!祖父母&親世代の常識ってこんなにちがう?祖父母手帳』
孫育てでもう悩まない! 祖父母&親世代の常識ってこんなにちがう? 祖父母手帳
- 作者: 森戸やすみ
- 出版社/メーカー: 日本文芸社
- 発売日: 2017/04/04
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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こちらは主に産後の話。子育ての常識が今はこうなっていますよ、ということを丁寧に紹介する本。
実母による「私はこうしてた」に対する想定問答集として重宝した。(親に読む用に渡したけれど読んでくれたか怪しい。)
自分にも古い常識が勝手にインストールされていたことが確認できたので、年齢問わず役立つ本。
1-4. 竹内正人ほか『ママのための帝王切開の本−産前・産後のすべてがわかる安心ガイド』
ママのための帝王切開の本―産前・産後のすべてがわかる安心ガイド
- 作者: 竹内正人,横手直美,細田恭子
- 出版社/メーカー: 中央法規出版
- 発売日: 2013/08/01
- メディア: 単行本
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病院の出産準備教室でもあまり説明の聞けない帝王切開について、詳しく説明している。心の準備になる一冊。
(しかし、こういう情報はしかるべき機関がまとめて、アクセスしやすくしておくべきでは…?とも思う。)
2. 体験記
2-1. はるな檸檬『れもん、うむもん!−そして、ママになる−』
コミックエッセイでスラスラ読める。辛かったこと苦しかったことも包み隠さず書いて、「今辛いんだ」という思いに寄り添ってくれる。赤ちゃんの絵がすごく特徴を捉えていて、「え、ここに描かれているのうちの子…?」って勘違いしそうになる。
2-2. 田房永子『ママだって、人間』
こちらもコミックエッセイ。湧き上がる疑問や気持ちの浮き沈みをしっかり捉えている。いざ妊娠すると、ぼやかされてしまう性の問題にもかなり言及されている。
続編の『お母さんみたいな母親にはなりたくないのに』もおすすめ。
2-3. 本多さおり『赤ちゃんと暮らす〜収納・家事・スペースづくり・モノ選び』
人気の整理収納アドバイザーによる妊娠出産子育ての記録。物や住まいにフォーカスした体験記本は珍しい。一人の経験に偏らないように、複数のママの声を取り上げている。アウトドア用の机を家具として使うのは目から鱗。
2-4. 川上未映子『きみは赤ちゃん』
人気作家によるエッセイ。スラスラ読めるし、何なら自分の経験が、著者の言葉で上書きされそうな勢いだったので、少し読んでは忘れた頃に再び手に取るを繰り返した。(私は川上未映子の文章を一気に摂取できない体質らしい。)
2-5. 若林理砂『マタニティ古武術』
お腹の大きな妊婦や産後のお世話に役立つ古武術の動きやマッサージ方法も載っているのだけれど、どちらかというと「古武術使いの妊娠出産記」と言った趣旨の本。同著者の『痛くない体の作り方』(光文社新書)は面白かったけれど、この本は、n=1でそこまで言い切るの…?と思うシーンも多くてモヤモヤ。
3. 雑誌・ムック
3-1. 「はじめてのたまごクラブ」(ベネッセ)
早くからつわりが始まっていたので付録のマタニティマークが欲しくて購入。しかし、コラボしないといけない制約でもあるのか、「おなかに赤ちゃんがいます」マークは片面にしか付いていない(裏面はブランドのロゴ)。
「見せたく無いときは裏面にすれば隠せる」のがウリらしいけれど、見せたく無い時はストラップごとカバンの内側に仕舞うから!見せたいときに上手く表に向けられるとも限らないから!という非常にもどかしい一品。
(マタニティマークは自治体が配布しているけれど、もらえるのは、母子手帳の交付手続きをする時。母子手帳をもらうには、病院で妊娠証明書を書いてもらう必要があり、この証明書を書いてもらえるのは妊娠10週目に入ってから。それより早くつわりが始まった初産の人にとって、マタニティマークが書店ですぐに手に入れられるのはありがたいのだけれど、色々言いたくなる仕様。)
あと、パパ向けページに「つわりは二日酔いが毎日続いている状態」と書いてあるのを読んだ夫が「それは辛い」と言って優しくしてくれたのはよかった。
3-2. 「たまごクラブ」(ベネッセ)
夫婦の会話のきっかけの一助に。(まるで結婚情報誌のような使い方…)
最初は毎号買っていたのだけれど、紙面に登場する読者ママたちの意気込みについていけなくて途中でストップ。
3-3. 「Pre-mo」(主婦の友社)
こちらは季刊雑誌。各季節毎の出産準備品の特集が参考になった。
上質なマタニティ・ベビーグッズメーカーの広告が沢山載っているけれど、紙面の読者はしっかり西松屋で買い物をして、もらえるものはもらっていたので安心した。
3-4. 「LDK with Baby」(晋遊舎)※現在は同社の「ベビー用品完全ガイド」が後継にあたる模様
育児に関する商品はどのようなものがあって、どういう機能に着目すればいいのかまとめて見られるので便利。
ネット上の使用してみた感想などとあわせてみるといいと思う。
今出ている「ベビー用品完全ガイド」は改訂されているかもしれないけれど、私の読んだ「LDK with Baby」で気になった点を念のため書いておく。
・チャイルドシートは国交省がアセスメント結果を公表しているのだが、そのことに触れていない。
・生理用ナプキンは産褥パッドの代わりになると紹介されているが、悪露と経血は違うので専用の商品を使った方がいい(個人の感想)
後から思えば、こんなに沢山読まなくても良かったのだけれど、当時の私にとってこれらの本は、安産祈願のお守りみたいなものだったのだろう。本は神社に返しに行かなくていいし、気軽に手放せるけれど、その気になれば際限なく買ってしまうのが難点。
ちなみに、入院中に読んだ本の話はこちら