すみながし

引っ越しを控えているのに本棚は減らせないまま増える一方

2019-01-01から1年間の記事一覧

日本の書店を懐かしむ

豪の書店が狭いのか、日本の書店が広いのか オーストラリアの大手書店のとある店舗に立ち寄ったときに「州最大の書店」と掲示してあったのを見かけた。 東京都心部の駅ナカや駅ビルの一店舗として入っている書店と同じような売場面積で「州最大」ってあまり…

物語られてこなかったこと−川上未映子『夏物語』

軽い気持ちで 出産や子育ての体験記は本やネット上に数多あれども、出産を扱ったフィクション、それも長編小説というありそうで見かけない作品が出たと知って読んでみたのが、川上未映子の『夏物語』。 夏物語 作者: 川上未映子 出版社/メーカー: 文藝春秋 …

どうなってるの、この島は?−シンガポールの来し方を読む

デザインされた国 シンガポールに観光に行ってきた。半ば成り行きの旅で、初めての上陸だった。 有名観光スポットをいくつか巡り、その豪華さに感嘆し、安くて美味しい中華料理に舌鼓を打ち続けていたのだけれど、私にとって最も印象的だったのは、ナショナ…

あのひとの本棚−Jane Mount, Thessaly La Force 『My Ideal Bookshelf』

さて、何を読めばいいのか オーストラリアの図書館や書店に足を踏み入れて思ったのは、「日本のように鼻が効かない」だった。 和書のように著者名、出版社、装丁から当たりをつけることもできないし、手にとってパラパラと中を見てみても、面白そうかどうか…

主人公はママ、舞台はオーストラリア

短期ながら渡豪するため、現地の文化や習俗を伺い知りたいという魂胆で、オーストラリアが物語の舞台となった小説をぼちぼちと読んできた。 (1) オーストラリアを舞台にした小説で、(2) 日本語で読めて、(3) Kindleで入手可能な、(4) 近年の作品 という条件…

妊娠・出産に関する本たち

本棚の整理を機に、妊娠中に読んでいた妊娠・出産関連の本をまとめてみた。 初めてのことだったので、とても不安でネットでも色々と検索していたのだけれど、ネットだと自分のみたい情報だけしかみない、信用していいのか怪しい情報も多い、際限なくリンクを…

部屋と収入と私-ヴァージニア・ウルフ『自分ひとりの部屋』

部屋と収入 新しい家族を迎えて、自分専用の部屋がなくなった。 育児休業で収入はなくなり、長く休んでいるので給付金の受給期間も超えてしまった。 「女性が小説を書こうと思うなら、お金と自分ひとりの部屋を持たねばならない」 小説を書く予定はないけれ…